Lady Green's Diary

英語講師Lady Greenの日記

Book Club -The Road-

今年最初のブッククラブに参加してきました。今回の課題本は先日の記事にも書いたコーマック・マッカーシーの『ザ・ロード』。私はなんとか数日前に読み終えたばかりで、決して深く読めずに参加という感じ。ということで、あまり大した意見も言えず、概ね皆の話を聞いてる感じに終わりました(笑)

 

半年ぶりくらいのブッククラブ参加だったんですが、いつの間にかスタイルが変わっていて、会の最初に一人ずつ感想を話していくことになっていました。これまでは何となくディスカッションがスタートしていく感じだったのですが…。準備していってなかったんで、ちっともまとまりのない感想になっちゃいました。次はもうちょっと意見まとめとかなきゃな(汗)

 

今回の参加者は10名位。いつものように国籍はバラバラ。共通言語は英語なので、英語でディスカッションしていきます。と言ってもそんな堅苦しい感じはなく、非常にフレンドリーな雰囲気です。なので、私もリラックスして参加させてもらってます。

 

同じ本を読んでも感じ方は人それぞれで、でもだから面白い。他のメンバーの話を聞いて「そういう見方もあるんだな」と気づくことも多い。今回のThe Roadについても、一人のメンバーが映画『Life Is Beautiful』を引き合いに出してきたり、また別のメンバーが作品の中で銃が非常に大切なものとして描かれていることを指摘して、アメリカ社会における銃の存在について話が及んだりと、話を聞いているだけでも本当に興味深い。

 

やっぱり、読書って自分だけで完結してしまうよりも、こうやって色んな人とシェアした方が得るものが多いです。時に意見がぶつかることもありますが、それもまた良し。率直に意見を言い合えるのが、英語でのBook Clubだからこそな気がして、久しぶりの英語トークが楽しかったりするのでした。

 

で、今回の本『The Road』は、やっぱり父と子の愛の物語なのかな。荒廃した灰色の世界で、父にとっての唯一の希望、この世界にさす一筋の光が息子なんだ。だから、何としても息子を生かそうと手を尽くす。狂った世界でなんとか正気を保たせてくれるのも息子の存在。彼は父にとっての良心でもある。たとえどんなに辛くても、人としての尊厳を手放さず、人食いにはならない、good manであり続ける。自分たちの食べるものすらままならない中で、やっと手にした食料を人に分け与えたりする。息子がそれを望むから。果たしてそれが正しい選択なのかどうか、ただ息子はnaiveなだけじゃないのか。父は息子の純粋さを守るのではなく、surviveする術を教えるべきじゃないのか。そんな意見もディスカッションの中で出ましたが、きっと作者が描きたかったのは、そんな現実的なサバイバルの話ではなく、絶望の中の希望であり暗闇の中の光であったのではないかな。ブッククラブでの会話のあと、そんな風に思いました。

 

こうやって本について話し合ったり、国籍を超えて色んな人と交流して意見を交換したりできるブッククラブの存在は私にとってとても貴重なもの。去年はほとんど参加できずだったので、今年はもう少し参加できるようにしたいなと思います。