Lady Green's Diary

英語講師Lady Greenの日記

樹木希林さん

何ともあっぱれな生き方であったという気がしてなりません。

 

乳がんの全身転移を公表されてからも、精力的に女優としての活動をされ、ご出演された映画『万引き家族』のカンヌ映画祭での最高賞の受賞も記憶に新しいところ。なので、訃報の知らせに正直びっくりしました。

 

同じ乳がん経験者として、彼女の活躍に励まされてもいて、インタビュー記事などで、生と死に向き合う言葉に感銘をうけていました。

 

乳がんに限らず、病気を公表される芸能人の方が多数いらっしゃいますが、当然のことながら、病気との向き合い方、闘い方は千差万別です。生き方に正解などないわけで、同じく死に方にも正解などない。ただ、樹木希林さんの病との向き合い方は、「私もこうありたいな」と思わせられるものでした。

 

転移を公表された時もそうでしたが、なんだか飄々としている。さらっと「私全身ガンなんですよ」と言ってしまう。今回の訃報をうけて、是枝監督が出されたコメントの中にも、身体が弱ってからも「初めての体験を面白がっているようなところがあった」という言葉がありました。「闘病」という言葉が似合わない。彼女はガンと闘っていなかったのかもしれない。それを人生の中の1つの経験として受け止めていたのかもしれない。

 

彼女の生き方を見ていると、私ももしまた再発するようなことがあっても、あんな風に飄々として、病を受け止め、死に向きあいながらも今を生き、あらゆる経験を楽しんで、決して卑屈にならず、不幸にもならず、豊かに自分らしく最後まで生を全うできるようでありたいと思います。

 

心よりご冥福をお祈りいたします。