中島みゆきさんと糸井重里さんの対談記事を読んでいて非常に印象的だったので、ちょっと紹介してみようと思います。
中島みゆきさんの曲は私も好きな曲がたくさんありますが、彼女は歌詞カードに英訳を掲載しているのだとか。
その理由をこんな風に語っています。
歌詞の意味みたいなところでは、誤解を招きかねない、みたいなことをサポートするために、対比で英訳の歌詞を載せているんです。
日本語の歌詞だけだと主語・述語がはっきりしないことが多いんですよね。
そうすると、取りようによっては、自分のことだか相手のことだか大混乱になる。
でも、英語って融通が利かないから主語・述語がはっきりしないと成立しないんです。
なので、英訳を載せることで、意味をわかりやすくしているつもりではいるんですけれども、
対談の中で、彼女の新しいアルバム『CONTRALTO』の曲について色々と話をされているのですが、日本語の歌詞だけだと意味がはっきり分からないところが、英語の歌詞を見るとそこにヒントがあるとのこと。
いくつかの曲について紹介されていますが、中でも非常に印象的だったのが『おはよう』という曲の英訳。
普通「おはよう」と聞くとみんな「Good morning」という英語が出てくると思うのですが、実は違うんです。
まず曲のタイトルは『Awakenings』 となっている。
そして歌詞の中の「おはよう」はWake upと訳されているんです。
「おはよう」と言っているのは誰なのかというのが問題です 。
起きた人がおはようと言っているのではなく、起きている人が寝ている人を起こすために「おはよう」と言っている、だからWake upになるというのです。
なんとも目から鱗なお話ですが、日本語という言葉の曖昧さ・難しさが感じられるお話です。
いくつかの曲について紹介されていますが、中でも非常に印象的だったのが『おはよう』という曲の英訳。
普通「おはよう」と聞くとみんな「Good morning」という英語が出てくると思うのですが、実は違うんです。
まず曲のタイトルは『Awakenings』 となっている。
そして歌詞の中の「おはよう」はWake upと訳されているんです。
「おはよう」と言っているのは誰なのかというのが問題です 。
起きた人がおはようと言っているのではなく、起きている人が寝ている人を起こすために「おはよう」と言っている、だからWake upになるというのです。
なんとも目から鱗なお話ですが、日本語という言葉の曖昧さ・難しさが感じられるお話です。
おはよう 覚えていますか
おはよう 変わっていますか
おはよう まだ愛してますか
おはよう 変わっていますか
おはよう まだ愛してますか
この歌詞も日本語では全て主語が省略されています。
なので、誰が?何が?何を?というのが日本語だけでははっきり分かりません。
なので、誰が?何が?何を?というのが日本語だけでははっきり分かりません。
おそらく主語はYouではないかと推測できますが、2つ目の文章「変わっていますか」は何が?と思いますね。
英訳でどのように書かれているのかと言うとこんな風に書かれています。
Wake up Do you remember me?
Wake up Have I changed?
Wake up Do you still love me?
「変わっている」のは「私」なんですね!これは日本語だけでははっきりしませんね。
英語にしてみると、誰が何を、というのが明確になっています。
日本語と英語それぞれの言語の性質がとてもよくわかります。
日本語の曖昧さ、そして英語の明確さ。
日本人が英語を話す時、英語で文章を書くときに直面する難しさがここにある。
日本語と英語それぞれの言語の性質がとてもよくわかります。
日本語の曖昧さ、そして英語の明確さ。
日本人が英語を話す時、英語で文章を書くときに直面する難しさがここにある。
そんなことを意識しながら、日本語の歌詞と英訳を対比してみると非常に良い英語の勉強になりそうです。しかも、通常は歌の歌詞を訳すとき、訳す人によって解釈が変わってきてしまうと思いますが、中島みゆきさんの場合はご本人が英語をチェックして「そこは違う」という風に直しを入れているのです。そこまでされる方あまりいないんじゃないでしょうか。実際、先ほどの『おはよう』の曲も、最初に英訳を渡された時には、やはりGood morningと訳されていたのだそうです。ただ、ある程度解釈の自由は残すようにされているとも仰っています。そういうところも含めて彼女の「こだわり」を感じます。
対談の中で中島さんが「皆さんね、英文はあんまり読まないんです。」とおっしゃっていますが、もったいないという気がしますね。
でも、中島みゆきさんがそんなこだわりをもって英訳を載せているとは、皆さん知らなかったんじゃないのかなと思います。
って言うか、私も知らなかったです。
こんな話を聞くとつい CD が買いたくなってしまいますね!
いつからそんな風に英訳を掲載されるようになられたのかは知らないですが、
これまでそんなに深く考えずに聞いてきた曲の歌詞が、どのように英語に訳されているのかなんだか気になりますね。
いつからそんな風に英訳を掲載されるようになられたのかは知らないですが、
これまでそんなに深く考えずに聞いてきた曲の歌詞が、どのように英語に訳されているのかなんだか気になりますね。
こちらも英訳あるみたいです。気になります・・・。
お二人の対談、かなり興味深いので、是非読んでみて下さいね。