Lady Green's Diary

英語講師Lady Greenの日記

『メンタリスト』で英語学習~"law enforcement"とは何のこと?~

相変わらず『メンタリスト』鑑賞の日々が続いています。もうすでにシーズン6!もうすぐ終わりかと思うとなんだかちょっと寂しい気もしてきます。

 

これだけ同じドラマを長く見ていると、同じ表現に何度も出くわします。特に犯罪関連の表現。日常生活ではあまり使わない表現なので、役に立つとは言い難いのが何ですが、でも面白いのでつい気になった表現はメモっていたりします。

 

で、メモった表現のひとつがタイトルの"law enforcement"です。何のことかわかりますか?law はご存じ「法律」のこと。enforcement は「実施、施行」といった意味です。直訳すると「法の施行」ということになりますが、それだと何のことかちょっとわからないですよね。実は、この単語「警察」という意味で出てくるのです。法律ってただ存在するだけではあまり意味がない。取り締まる存在があって初めて威力を発する。法がちゃんと守られるように取り締まりenforce する組織、つまり警察組織という意味。

 

ちなみにこのenforce という単語、翻訳のクラスを受講していた際にネイティブ講師から使い方について要注意と言われたことを思い出します。授業の課題で色んな文書の英訳をするのですが、時々法律文書が出てくることがありました。そんな時によく出てくるのが「この法律は〇月〇日より施行する」という文章。で、「施行」というのを辞書で引くと、このenforceという単語が出てくるのです。そこで、This law shall be enforced on ...という訳をすると、実は間違い。講師が口を酸っぱくして言っていたのが「enforce するのは警察。法が効力を持つという意味ではないからね!」ということ。じゃあ、そういう時は何と言うのかというと、enforceではなくtake effect とかcome into effect という表現を使うんです。

 

『メンタリスト』でlaw enforcementという表現が出てきて、真っ先に頭に浮かんだのが翻訳授業で講師が言っていた言葉。そして、「なるほどこういう風に使うんだなぁ」と納得したのでした。で、そんなことを思った後、Newsweekの記事を読んでいたらなんとそこにもlaw enforcementが登場!アメリカでのデモについての関連記事で、警察組織の在り方を問うというような内容。結構よく使う表現なんですね。日本人的な発想ではなかなか出てこない単語です。辞書で「警察」と引いてもこの表現は出てこない。

 

日常会話で気軽に使う表現ではないですが、面白いなぁと思ったので紹介してみました。海外ドラマは見始めると止まらなくて困るんですが、英語学習には良いですね。教科書にはのらないスラングも一杯出てきて、「やっぱり使えない」という表現もたくさんありますが(笑)、使える表現もたくさん。どんな場面でどんな表現を使うのかがイメージしやすいので、日本で英語の「疑似体験」をするにはなかなか良い学習教材になるという気がします。